VIONiC™ エンコーダシリーズ
VIONiC は、レニショーの最高性能を誇る光学式インクリメンタルエンコーダです。優れた測定性能、高速性、高信頼性を誇り、デジタル信号を直接出力します。VIONiC リードヘッドには、市場での高い実績を誇るレニショーのオプティカルフィルタ機構と高度内挿分割技術が組み込まれています。この機構と技術により、超低周期誤差と汚れに対する優れた耐性を実現し、追加アダプタや個別インターフェースが不要になっています。
VIONiC リードヘッドは、低熱膨張率の ZeroMet スケールから高精度 REXM リングまで、さまざまなリニアスケールとロータリスケールに対応します。汎用性に優れており、測定精度に妥協できないさまざまな用途に最適です。
また、直感的に使用できる自動キャリブレーションモードが搭載されているため、VIONiC リードヘッドの取付けは簡単です。さらに、高度診断ツール ADTi-100 (アクセサリ) を使用して、取付け時や現場での診断時に、リアルタイムでエンコーダからフィードバックを得られます。
新登場!
VIONiC は、製品タイプすべてで低周期誤差を実現し、最高分解能 2.5nm を備えています。
主な特長
速度
クロック出力周波数 (MHz) | 最高速度 (m/s) | 最小エッジ間隔*(ns) | |||||||||||
D (5µm) | X (1µm) | Z (0.5µm) | W (0.2µm) | Y (0.1µm) | H (50nm) | M (40nm) | P (25nm) | I (20nm) | O (10nm) | Q (5nm) | R (2.5nm) | ||
50 | 12 | 12 | 12 | 7.25 | 3.63 | 1.81 | 1.45 | 0.906 | 0.725 | 0.363 | 0.181 | 0.091 | 25.3 |
40 | 12 | 12 | 12 | 5.80 | 2.90 | 1.45 | 1.16 | 0.725 | 0.580 | 0.290 | 0.145 | 0.073 | 31.8 |
25 | 12 | 12 | 9.06 | 3.63 | 1.81 | 0.906 | 0.725 | 0.453 | 0.363 | 0.181 | 0.091 | 0.045 | 51.2 |
20 | 12 | 12 | 8.06 | 3.22 | 1.61 | 0.806 | 0.645 | 0.403 | 0.322 | 0.161 | 0.081 | 0.040 | 57.7 |
12 | 12 | 10.36 | 5.18 | 2.07 | 1.04 | 0.518 | 0.414 | 0.259 | 0.207 | 0.104 | 0.052 | 0.026 | 90.2 |
10 | 12 | 8.53 | 4.27 | 1.71 | 0.850 | 0.427 | 0.341 | 0.213 | 0.171 | 0.085 | 0.043 | 0.021 | 110 |
08 | 12 | 6.91 | 3.45 | 1.38 | 0.690 | 0.345 | 0.276 | 0.173 | 0.138 | 0.069 | 0.035 | 0.017 | 136 |
06 | 12 | 5.37 | 2.69 | 1.07 | 0.540 | 0.269 | 0.215 | 0.134 | 0.107 | 0.054 | 0.027 | 0.013 | 175 |
04 | 12 | 3.63 | 1.81 | 0.730 | 0.360 | 0.181 | 0.145 | 0.091 | 0.073 | 0.036 | 0.018 | 0.009 | 259 |
01 | 4.53 | 0.910 | 0.450 | 0.180 | 0.090 | 0.045 | 0.036 | 0.023 | 0.018 | 0.009 | 0.005 | 0.002 | 1038 |
*1m のケーブルのリードヘッドの場合
超低周期誤差
内挿分割を行った誤差: 10 誤差サイクル

X 軸: リードヘッドの位置 (mm)
Y 軸: 誤差 (nm)
対応スケール
- リニアスケールは、通常 X、Y、Z 軸の、直線状の位置情報が必要な場合に使用します。
- ロータリスケールは、角度位置決め情報と回転要素のモーションコントロールに使用します。
- パーシャルアークスケールは、円筒形状やシャフト、円弧に巻きつけて、円周の部分円弧を測定する場合に使用します。
トラック選択式のステンレススチールテープ
スケール名 | 精度 | スケールピッチ | 熱膨張率 (20℃時) | 長さ | 対応リードヘッド |
RTLC20 (FASTRACK™ と組合せ可) | ±5µm/m | 20µm | 10.1±0.2µm/m/℃ | 最長 10m (10m 超も対応可) | VIONiC |
スリムステンレススチールテープスケール
スケール名 | 精度 | スケールピッチ | 熱膨張率 | 長さ | 対応リードヘッド |
RKLC20-S ![]() | ±5µm/m | 20µm | 機材の熱膨張率と同じ (両端をエンドクランプで機材に固定時) | 最長 20m (20m 超も対応可) |
ZeroMet™ スケール
スケール名 | 精度 | スケールピッチ | 熱膨張率 (20℃時) | 長さ | 対応リードヘッド |
RELM20、RELE20 ![]() | 1m まで±1µm、1m 超は±1µm/m | 20µm | 0.75±0.35µm/m/℃ | 最長 1.5m | VIONiC |
ステンレススチールスケール
スケール名 | 精度 | スケールピッチ | 熱膨張率 (20℃時) | 長さ | 対応リードヘッド |
RSLM20、RSLE20、RSLC20 ![]() | 1m まで±1.5µm、2m まで±2.25µm、3m まで±3µm、5m まで±4µm | 20µm | 10.1±0.2µm/m/℃ | 最長 5m |
スリムステンレススチールテープ
スケール名 | 精度 | スケールピッチ | 熱膨張率 | 長さ | 対応リードヘッド |
RKLC-S、RKLR-S ![]() | 20µm: ±5µm/m 40µm: ±15µm/m | 20µm/40µm | 機材の熱膨張率と同じ (両端をエンドクランプで機材に固定時) | 最長 20m (20m 超も対応可) |
ステンレススチールリング
スケール名 | 目盛精度 (リング直径に依存) | スケールピッチ | 熱膨張率 (20℃時) | リング直径 | 対応リードヘッド |
RESM20、REST20 ![]() | ±3.97~±0.38arc 秒 | 20µm | 15.5±0.5µm/m/℃ | 52~550mm | VIONiC |
超高精度ステンレススチールリング
スケール名 | 取付け精度 (リング直径に依存) | スケールピッチ | 熱膨張率 (20℃時) | リング直径 | 対応リードヘッド |
REXM20、REXT20 ![]() | (直径≥100mm)±1arc 秒 (直径 75mm)±1.5arc 秒 (直径≤57mm)±2arc 秒 | 20µm | 15.5±0.5µm/m/℃ | 52~417mm | VIONiC |
高度診断ツール ADTi-100 (アクセサリ)

VIONiC エンコーダシステムは、高度診断ツール ADTi-100 とソフトウェアの ADT View に対応しています。難しい取付けや診断に役立つさまざまなデータを、エンコーダからリアルタイムで取得できます。ソフトウェアのインターフェースは直感的な作りになっており、下記の機能が使用できます。
- リモートキャリブレーション
- フルストロークにわたる信号の最適化
- リードヘッドピッチ表示
- リミットおよびリファレンスマークの表示
- エンコーダ位置をデジタル表示 (スケールに対する相対位置)
- 時間 v.s. 速度グラフのモニタリング
- データのエクスポートと保存