ラマン分光からわかること
ラマン分光では、分析対象の物質について深く理解するための化学的、構造的情報が得られます。ここでは、ラマン分光の利点の一部をご紹介します。
未知の物質の同定
一般的には、既知スペクトルのデータベースを使用して、ラマンスペクトルの指紋領域から未知の物質を同定できます。
理想的には、ラマン範囲の全域にわたって高いスペクトル分解能を持つラマン分光装置を使用することが望まれます。これにより、より優れた化学的特異性を確認できるようになります。そして、より広範な物質を同定、判別、調査することができるようになります。
物質の組成と特性の定量化
ラマンバンドの高さ、幅、位置など、スペクトルの詳細の変化を調べることで、次のような要因を判別できます。
- 物質の相対量
- 層の厚さ - 単層から数百ナノメートルまで
- 結晶化度
- 圧縮状態か伸張状態か
- 温度
物質の判別
物質が同じ物か、異なる物かは、ラマンスペクトルを比較することで判別できます。レニショーの inVia コンフォーカルラマンマイクロスコープのようなスペクトル分解能の高いシステムを使用することにより、同一化学組成の非常に類似した結晶形 (多形) でも判別できます。
パンフレット「ラマン分光とは」のダウンロード
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カタログ: ラマン分光とは
レニショーでは、1990 年代初頭からラマン分光測定システムを提供しています。弊社でよく尋ねられる質問の一つに、「ラマン分光とは何か」というものがあります。 このパンフレットでは、この質問に回答すると共に、「ラマンイメージはどのように作成されるのか」、「SERSとは何か」といった関連する質問への回答など、役立つ情報を提供します