ナビゲーションのスキップ

レニショーから独自の汎用ゲージシステムが登場

特許を取得したEquator™ 計測システムは、購入、メンテナンス、治具コストを大幅に削減し、複数のパーツに対し事前にプログラミングができるだけでなく、設計変更時のプログラム修正が数分で可能です。

2011 年 3 月 2 日

医療用パーツを計測するEquator Equatorは従来の専用計測装置に替わる画期的な新製品で、これまで一度も目を向けられなかったニッチ市場に取り組みます。これは単なる新しい計測システムというだけではなく、レニショーにとって初となるゲージ製品の登場を意味します。

特許であるユニークな構造・低コスト設計・独特のコンセプトにより、量産品の検査で高速な比較計測が可能となります。この製品は、さまざまな産業分野で業界をリードする多くの企業各社との協力により、現場環境における試験を元に開発が行われてきました。

Equator は、自動車、航空宇宙、医療機器の各業界で計測装置を扱う方たちとの密接な協力により、彼らの生産機械の横に設置することを念頭に置きながら開発されました。そして誕生したのが軽量・高速で繰返し精度の高い、オペレーターは「押しボタン」を押すだけの簡単操作のゲージングシステムです。Equator は数秒で部品を交換できるので、フレキシブルな製造プロセスや複数の機械からの部品の計測に万全に対応します。

速度と繰返し精度がさらに向上

Equatorは「パラレル・キネマティック」方式で高速スキャニングと優れた繰返し精度を実現 拡張性と適応性に優れた「パラレル・キネマティック」方式をベースとする特許であるEquatorのユニークな構造は、高い剛性による優れた繰返し精度を実現するとともに、高速スキャニングと各要素間の高速移動を可能にします。

Equatorの据え付けはわずか数分、オペレーターは異なる部品の交換を数秒で行うことができます。業界標準となっているDMISプログラムを用いた部品の設計変更や新規部品の計測は、従来のカスタム計測装置で費やす時間の何分の一かで変更が可能です。

簡単な操作と容易なプログラミング

Equatorシステムには2つのレベルのソフトウェアがあります。プログラムができるバージョンは、DMISプログラムの作成が可能な生産エンジニア向けとなっています。低価格なバージョンは、そうしたプログラムの実行は可能でも、オペレーターが変更を加えることはできない現場用システムです。

Equatorオーガナイザ – 簡単な「押しボタン」式のフロントエンド操作 両方のレベルのソフトウェアに、直感的に操作ができるMODUS™ オーガナイザが搭載されており、操作トレーニングはほとんど不要なほど簡易となっています。また、プログラム可能なシステムでは、エンジニアは包括的なMODUS™ Equatorプログラミングソフトウェアを使って、単純形状でも複雑形状でも、角柱形状でも自由曲面でも、どのような部品に関しても計測ルーチンを素早く作成することができます。MODUS Equatorは、業界標準となっているコンパクトなレニショーのSP25スキャニングプローブを搭載しており、スキャニング測定・ポイント測定どちらでも簡単にプログラムできるのが特長です。スキャニング測定により、多数の点数を取得することにより、どのようなワークでも形状分析をすることができます。

プログラム可能なシステムに付属するドングルを外して現場用システムに取り付ければ、現場用システムでプログラミングが可能となり、プログラムの修正をすることもできます。

熱安定性

Equatorの革新的で高い繰返し精度を備えた計測技術は、基準となるマスター部品と生産部品を比較する方法がベースになっています。マスターの再測定は生産部品の計測と同じくらいに迅速で、現場において環境温度が変化しても直ちに補正することができます。Equatorは温度の変動が大きい工場内での使用が可能です。マスターを再度測定するだけでシステムが「再リセット」され、マスター部品を基準とした繰返し精度の高い比較計測をすることができるようになります。

キャリブレーション済み三次元測定機に対するトレーサビリティ

マスター部品は、従来の計測装置のように高価なカスタム品である必要はありません。製造した部品を1ヶどれでも良いので抜き取り、三次元測定機(CMM)で計測し、CADや図面の設計値からのエラー量を測定します。三次元測定機のソフトウェアで測定した結果は、Equatorソフトウェアで直接使用できるように設定することができます。

事実上、三次元測定機(高精度を実現するために離れた場所にある温度制御された部屋に置かれることが多い)の絶対精度を現場に反映し、Equatorの計測結果に対するトレーサビリティを提供することができます。キャリブレーションファイルをEquatorソフトウェアにロードすれば、Equatorシステムで行う計測が、CADまたは図面の設計値へ照合できるようになります。これは、SPCパッケージを使った正確なプロセスコントロールを可能にします。

Equatorコントローラ

Equatorコントローラは各Equatorシステムの価格に含まれており、Equator計測システムソフトウェアを実行する際に確実で堅牢な環境を提供するパワフルな専用制御装置です。工作機械の制御装置に相当する部分で、Equator固有のWindowsアプリケーションを実行する機能が含まれています。Equator専用に設計されており、必要な電子基板とソフトウェアがすべて一つのパッケージに組み込まれています。ユーザーはDMIS計測プログラムを作成して実行し、計測設定を変更し、データやプログラムを転送できます。

Equatorを操作する際にPCを別に用意する必要はなく、お客様のコスト削減につながるほか、様々なタイプのPCアーキテクチャから生じる互換性の問題や予測できない性能上の問題が起こる可能性を取り除きます。

低コストの治具

専用計測装置と比べて、Equatorは治具コストを大幅に削減します。マスターとなる部品の計測位置から1ミリ以内に部品を置き、システムの繰返し精度に大きな影響を及ぼすことのない治具を使うことによって、また、部品の向きと部品自体の基準点を決めることによって、高価な精密治具は不要になります。

スタイラス交換を標準装備

Equatorシステムの標準品に含まれているEquator独特のスタイラス交換ラックでさらに汎用性が高まり、SM25スタイラスモジュールの自動交換が可能になります。SM25モジュールは業界標準のSP25 プローブに連結しているため、基準球を再度補正することなく、スタイラスを交換することができます。ラックには最大6つのスタイラス構成を格納することができます。これは、1つの複雑な形状を持った部品や異なる形状の複数の部品を測定するときなどに効果的です。

オートメーション化オプション

Equatorは、オプションのI/Oインターフェースを用いてロボットに接続したり、計測結果をSPCパッケージに出力することによって、オートメーションセルに組み入れることもできます。SPCパッケージの中には、オフセット値を更新して完全な自動化プロセス制御を実現できるようにNC装置との接続機能を提供しているものもあります。

The versatile gauge™

Equatorは構造やユニークなコンセプトにより、既に数多くの生産エンジニアの考え方に変化をもたらし、新しい計測システムとして選択されるようになっています。高い汎用性と繰返し精度を兼ね備えたEquatorは、計測の世界を変えつつあるようです。

レニショーのゲージング製品の詳細については、www.renishaw.jp/gauging をご覧ください。

ダウンロード

全文書内容およびイメージの著作権:Renishaw plc

最新ニュース

登録レニショーからの最新ニュースをお届けします。