LinACE™ アブソリュート InAxis™ リニアシャフトエンコーダ
新登場の LinACE アブソリュートリニアエンコーダは、幅広い温度範囲と ±5µm のシステム精度を備えており、高い信頼性を発揮します。この耐久性に優れたアブソリュートエンコーダシステムは、パフォーマンスと安全性を大幅に向上します。
2012 年 4 月 24 日
LinACE は、位置決めや速度のフィードバック要素として油圧、空気圧、電気機械アクチュエーターに組み込むために設計された、耐久性のあるアブソリュートリニアエンコーダです。このシステムは、±5µm の精度を誇り、完全なクローズドループコントロールを達成するため、安全性とパフォーマンスを大幅に向上できます。LinACE はレニショーの提携企業の RLS によって設計・製造された、位置決めフィードバックに対するまったく新しいアプローチです。
LinACE エンコーダは、スケールが完全統合された硬質スチールシャフトと、可動部品を内蔵しないスライド式リードヘッドモジュールから構成されるため、システム全体が衝撃や振動に高い耐性を備えています。動作温度範囲は -40℃～ +85℃で、広範囲の温度にわたる信頼性が保証されます。
ほとんどのアクチュエーターと同様、シャフトは柔らかい磁性を活かしてスチール製になっています。
シャフト表面下のアブソリュートコードは、円周に刻まれた小さな溝から構成されており、これがアプリケーションに応じて硬質クロムか銅などの非磁性材質で埋められています。最後に、表面は硬質クロムを塗布して研磨仕上げしています。
このスケールはパッシブスケールであるため、外部の磁界からほとんど影響を受けることがなく、LinACE は汚れにも完全な耐性を備えています。スケールはシャフトの全周をカバーしているため、回転させることも可能で、内側や外側に移動するときも位置を失うことがありません。さらに、スケールの製造技術により、シャフトの表面を硬質かつ滑らかに維持しているため、アクチュエーターの動作がそれにより影響を受けることがありません。シャフト直径は 4mm から 30mm で、測定長は最大 750mm です。
スケールは、ホールセンサー技術を搭載したカスタムメイドの ASIC を組み込んでおり、信頼性の高いコンパクトなソリッドステート検出を可能にしています。ASIC からの信号を処理して一連の業界標準の出力形式で出力するため、伝統的なアナログ電圧や電位差計、LVDT や最近のトランスデューサに代えて使用することができます。さらに、絶対位置は、CAN、SSI、SPI、I2C、RS422、RS485 非同期シリアル、PWM などの各種プロトコルにより、100µm から 0.5µm までの範囲の分解能で通信することができます。
モジュールは、ステンレススチールハウジングの中に 2 つの青銅製ベアリングを組み込んで滑らかに稼動させると同時に、過酷な環境でもシャフトに対するセンサーの正確な位置合わせを維持できるようにしています。
スケールをアクチュエーターのシャフトに直接配置したこの構成には、測定上のいくつかの利点があります。最初に、リードヘッド内の内部補正により、±5µm という優れたシステム精度が得られます。2 つ目には、アクチュエーターのシャフトに直接スケールを刻んでいるため、シャフトの実際の位置を直接測定することができ、ヒステリシスとバックラッシュを排除する一方で、繰返し精度と安定性を向上できることが挙げられます。
LinACE はアクチュエーターの前面に直接取り付けることができるため、システム全体のサイズを縮小して、複雑性を低減できるだけでなく、パラレル測定システムの必要性がないために、障害の可能性も排除されます。この技術により、OEM ではスペースが制限されていたり要求の厳しいクローズループドアプリケーションにもアクチュエーターの使用を検討できるようになります。
RLS では、このシステムをキット形態でお届けしています。レニショーのセールスチームは、RLS のエンジニアリングチームと共にお客様と連携して、モーションコントロール、医療、オートメーションに加え、油圧、空気圧、電気アクチュエーターを使用するその他の産業をはじめとする様々なアプリケーション用に完全統合 OEM ソリューションをお届けすることができます。
この製品については、RLS に E メールまたはお電話（+386 1 527 2100）でお問い合わせください。
