EMO Hannover 2017 で提案するレニショーのキーソリューションは加工と測定のシームレス化
2017 年 6 月
精密エンジニアリング技術分野を牽引する企業であるレニショーは、多種多様な計測システムと積層造形システムを EMO Hannover 2017(9 月 18 日~23 日、ドイツ開催)に出展する 2 つのスタンドにて展示します。インダストリー 4.0 のメリットを最大限に引き出すことを考えている企業にとって非常に重要な意味をもつものが、インテリジェントな加工プロセスであり、レニショーは、メインスタンド(第 6 ホールの B46)にて、最新の様々な測定技術を製造プロセスに一体化させることの効果を実証します。
メインスタンドの他にも、第 27 ホールに新設の積層造形ゾーンにもスタンド (A72) を設け、金属積層造形システム RenAM 500M および AM 400 専用のビルドファイル準備最新ソフトウェア QuantAM 2017 などの金属パーツ加工用のソフトウェアとシステムを展示します。
第 6 ホールでの主要展示品としては、CNC 工作機械用の新接触式スキャニングシステム、CNC 工作機械への完全統合を実現する Equator™ 用新ソフトウェア、工作機械でのプローブ計測を簡素化するオンマシンアプリやモバイルアプリ、マシニングセンター用機能拡張非接触式ツールセッター、新開発のマルチプローブオプチカルインターフェースシステム、三次元測定機 (CMM) 用の新表面粗さプローブ、マルチアクシスキャリブレータ XM-60 の機能を引き出す新ソフトウェアなどがあります。
一体型プロセスコントロールと共に、新しい加工セルコンセプトも紹介し、補完的な技術が、いかに高水準の生産性や生産能力に貢献できるかを示します。
EMO Hannover 2017 で、受賞歴のあるオンマシンスキャニング用 SPRINT 製品類の新製品を展示します。新製品の SPRINT with SupaScan は、ワークセットアップを非常に速く行う必要があり、全体のサイクルタイムが重要である工作機械アプリケーションに簡単に組み込めるよう作られているため、大量生産市場にスキャニングテクノロジーの恩恵をもたらします。また、ワーク表面の仕上げ状態のモニタリングといった、高度なスキャニング機能も実現します。
SupaScan テクノロジーでは、早送り (G0) であっても正確に計測するワークセットアップサイクルを実現できるため、主軸プローブを用いたワークセットアップとしては最速を誇ります。一般的な工業部品を用いたテストでは、標準的な高速タッチトリガーサイクルに比べてサイクルタイム 70% 以上短縮という結果がでています。
Equator™ には、IPC(Intelligent Process Control:インテリジェントプロセス制御)ソフトウェアが付属し、CNC 製造プロセスにおけるツールオフセットの更新んを完全自動化できるようになります。正確なパーツ加工能力の向上、セッティングおよび加工調整時間の短縮、自動化システムの統合、といったメリットを実感いただけます。
この IPC ソフトウェアを使うと加工作業を継続的に監視、調整できるため、パーツの寸法を設計値近くや、プロセス制御の限度値内に維持することができます。つまり、工程中に発生するズレを即座に補正できるため、パーツの品質と製造能力の向上と、スクラップの低減の両立が可能です。CNC での工程の近くに Equator での測定を配置できるため、素早い測定と製造時におけるプロセス調整が実現でき、遅延がなくなり、最終品がないと寸法検査ができないといった事態も避けられるようになります。
工作機械メーカーの間では Microsoft® Windows® ベースのタッチスクリーンを統合した工作機械コントローラを開発する風潮が高まっており、工作機械用プローブ計測の機能を補助するオンマシンアプリの開発に最適なプラットフォームが整ってきています。レニショーは、プローブ計測ルーチンを素早く簡単に作成、実行さらには再検証するためのオンマシンアプリのラインナップを拡張しており、メーカーなどのサイクルタイム最短化や生産性最適化に貢献しています。
プローブのキャリブレーションやパーツ芯出し、工具計測、パーツ寸法計測に使用するアプリ Set and Inspect は非常にシンプルであるため、トレーニングは実質必要ありません。アイコン主体のプログラミング環境から必要なプローブ計測サイクルを選択し、必要な入力欄を埋めるだけでプログラミングが完了します。レポーティングはリアルタイムでプロセスをモニタリングする補助的なアプリであり、計測データを視覚的にかつグラフィカルに生成し、計測ごとに合格、不合格また警告を表示するため、基礎的なトレンドのレポートに最適なツールです。
工作機械用プローブやツールセッター向けのスマートフォンアプリもラインナップ拡張中であり、それらも展示する予定です。GoProbe は、最新のレニショー製マクロベースソフトウェアパッケージに組み込まれた実現技術であり、関連するトレーニング教材やユーザー用参照ガイドと一緒に使用して、レニショー製プローブやツールセッターを簡単に使えるようにすることを目的としています。
レニショー製工作機械プローブは、納品後でも特定のアプリケーションに対応できるようカスタムできる設定があり、このカスタムを行うための技術が Trigger Logic™ です。Trigger Logic アプリを使えばレニショー製プローブの設定を、従来の取扱説明書ベースの方法よりも素早く簡単に変更することができます。詳細な情報が必要な場合には、指示と動画が組み合わさってわかりやすく設定方法が表示されます。
機能が強化・拡張された工作機械用非接触式工具計測ソリューション NC4 も展示品の 1 つです。広く導入され確かな実績を残している現行の NC4 システムの設計をもとに改良を施したこのソリューションには、急速に発展している製造環境での需要に応える様々な機能やオプションが追加されています。
NC4 システムは非接触式ツールセッター NC4 とインターフェース NCi-6 から構成され、3 軸や 5 軸マシニングセンターにおける高速かつ高精度での工具形状の把握、工具状態の確認および熱変位のトラッキングといったソリューションを実現します。
工作機械プローブシステム用の新型マルチプローブオプチカルインターフェースシステムも EMO Hannover 2017 で紹介いたします。広く採用されているオプチカルプローブインターフェースシステム OSI/OMM-2 をもとに拡張開発した、新型の主軸ヘッド埋込型受信機 OMM-2C はコンパクトで簡単に導入することが可能で、オプチカル信号通信方式のレニショー製工作機械用タッチプローブをインターフェース 1 台で 3 個まで使用することが可能になります。
あらゆる使用環境下で確実に機能するシステム設計が施されています。レニショー製の「モジュレーテッド」オプチカル通信技術が採用され、光学干渉に対しての非常に高い耐性を確保しています。また、一体型オプチカルエアブラストにより、受信機のウィンドウはゴミのないクリーンな状態に保たれ、システム内の通信が遮断されないようになっています。
EMO Hannover 2017 では、REVO® 5 軸測定システム用の新しい改良型の表面粗さ測定プローブのリリースの発表も行います。マルチセンサーシステム REVO に新プローブ SFP2 を組み込むことで、1 台の CMM 上で表面粗さ測定と寸法測定を実現することができ、単独でのプロセスを必要とする従来の手法よりも大きなメリットが得られます。
SFP2 のシステムは、1 個のプローブと様々なモジュールから構成し、タッチトリガー式プローブや、高速接触式スキャニング測定プローブ、非接触式ビジョンプローブなど REVO で使用可能なプローブとの自動交換が可能です。また、複数のセンサーから取得したデータは、共通の基準を自動的に参照します。
2016 年 9 月のレニショーマルチアクシスキャリブレータ XM-60 の発売に続いて、新バージョン CARTO 2.1 をリリースし、便利な新機能を提供します。新規実装された「フリーランモード」を使用すると、位置やターゲット数を定義しなくても、XM-60 で直ちにデータ取得を行えます。このソフトウェアは、位置決めに対する真直度(水平および垂直)、ピッチ、ヨー、ロール偏差を表示します。トリガリングも手動(キー操作)、自動(位置の安定性により)、連続(ユーザーの定義間隔での移動中に取得)で行うことができます。
EMO Hannover 2017 では、主要なプロセス入力をモニターし、データを解析し、継続的に加工プロセスを向上する能力がどのように生産性の向上と高精度化を推進するのかを示す、レニショーの新しい加工セルコンセプトをご覧になれます。製造プロセスからの最終品を単純に測定するだけでは十分ではないだけでなく、むしろ、それでは製造プロセスにおける変動要素をコントロールできなくなります。一般的な要因で発生するばらつき、特殊な要因で発生するばらつき、いずれもをコントロールするには、加工前、加工中、加工直後に確認および測定することが必要不可欠です。
詳細については、www.renishaw.jp/emo をご覧ください。
ダウンロード
- ニュースリリース: EMO Hannover 2017 で提案するレニショーのキーソリューションは加工と測定のシームレス化 [54kB]
-
GoProbe spindle probe set up options [gen] [8.3MB]
-
Mazak コントローラでの Set and Inspect プログラムビルダーモード使用例 [4.9MB]
-
SFP2 L2R [3.2MB]
-
Equator IPC - Fanuc ロボドリルの更新 [3.7MB]
-
ステータス LED 点灯中の OMM-2C [5.0MB]
-
XM-60 multi-axis calibrator [gen] [4.0MB]
-
NC4 の特徴 - 一体型エアブラストとアライメントターゲット [6.9MB]
-
Trigger Logic™ アプリを使ったレニショー製プローブの設定 [7.3MB]
レニショーおよびレニショー製品についてのその他のイメージ、ビデオ、企業沿革などについては、メディアハブをご覧ください。